家は宿でも合宿所でもねぇぞ!!! その60
└○○さんと一緒に暮らすの〜!!
108 名前:105 投稿日:02/04/03 01:02 ID:ifHXhqJT
では簡単に報告させていただきます。
先週の金曜日、年度末で決算だったせいで会社からの帰宅がいつもよりも遅くなった夜でした。
たしか時間は9時過ぎ。
疲れた体を引きずってアパートに戻りましたところ、自分の部屋の前にうずくまる人影が。
不審に思って足をとめて遠目で観察しましたところ、一見中学生くらいの女の子が
大きなカバンを抱えて退屈そうに座り込んでいました……私の部屋のまん前に。
見た感じ太くも細くもない普通の女の子でしたが、外見だけで油断は出来ません。
このスレを熟読していましたので彼女がいわゆる「押しかけ厨」であることはすぐに分かりました。
そして、こういう場合に自分ひとりで挑むのは危険だということも。
しかし悲しいかな私にはこういう時に頼りになるような彼氏はなく、
友人にも何人か携帯から連絡を入れましたがほとんどが圏外。
(後にみんな仕事中かデート中だったことが分かりました(泣))
結局助っ人は見つからず、私も疲れていて早く休みたかったので、
結局そのまま1人で厨の待つアパートに向かいました。
なるべくそろそろと近づきましたが、厨は微動だにしません。
よく見ると座り込んだままうたた寝してました。
このままずっと眠っていてほしい気持ちもありましたが、
彼女がそこを退いてくれない限り私は部屋に入れません。
しばらくの躊躇の後、意を決して私は眠る彼女に近づいてその肩を揺らしました。
そして目覚めた厨は、数秒ほどぼーっと私の顔を見ていましたが、
数度瞬きした後に目がキラーン。
「○○さんっ!お待ちしてました!!」
……○○というのは間違いなく私のPNです。
もしかしたら誤爆かも、誤爆ならいいな、と少しだけ祈っていましたが、それも見事に崩れてしまいました。
気を取り直して、
「どなたですか?こんな時間に非常識でしょう」
と大人のお説教をかましてみましたが、案の定聞いちゃいません。
「私、Sって言います!今日から○○さんと一緒に住みますので、どうかよろしくお願いします!」
そう言いながら腰を直角に折って一礼……
ちょっと待って一緒に住むって何?私は目が点です。
にっこり笑う厨が腕に抱えたパンパンに膨らんだカバンを見て、
その言葉が正真正銘本気であることが判って
本気で眩暈がしました。
「私はあなたを知らない」
「一緒に住むなんてとんでもない」
「家出娘をかくまう謂れはない」
パニックになりながら何度もそう言いましたが、やはり厨は聞いちゃいません。
「大丈夫!○○さんがSのことを知らなくても、Sは○○さんのこと知ってますから!」
「大丈夫!Sもバイトして生活費を出しますから!」
「大丈夫!言わなきゃ家出なんてバレませんから!」
何がどう大丈夫なのかは分かりませんが、何を言っても帰ってくる答えは「大丈夫!」です。
正直かなり疲れました。
言葉の通じない異性人と会話しているみたいで。
で、今考えてもなぜそんなことを思ったのかは判りませんが、
私はさっさと部屋に入って鍵をかけてしまえば大丈夫!とその時思ってしまったんです。
とにかく仕事がハードで疲れていました。
早く休みたかったんです。これ以上通じない会話で疲れたくありませんでした。ちゃんとフローチャートも
読んでいたのに、今考えると浅慮だったと思います。
私は厨の隙を突いて部屋の鍵を開け、部屋の中に逃げ込みました。
そのまま鍵をかけてしまえば、この不毛で疲れる会話から逃げられる。
そう思ってました。
だけど差し向かいで会話していた距離です。
どう考えても隙なんてあるはずありません。
厨はドアを閉める前に体をドアの間に割り込ませてきました。私はパニックです。
やめて、とか、帰って、とか、出て行って、とか叫んだと思いますが、はっきりと覚えてません。
でも結局私の力よりも厨の機敏さの方が勝ちました。厨はドアの内側に入ってきてしまいました。
そして玄関先で呆然とする私を尻目にずかずかと部屋の中に入っていき、
なぜか一番奥のタンスに抱きついてうおーん泣き……泣きたいのは私だったんですが。
(後ほど警察の方に聞きましたが、タンスに抱きついたのは、
テコでもここを動かないという意思表示だったようです。厨の思考ってよく判らない…)
「Sは○○さんとここで暮らすの〜!絶対出て行かないの〜!うぉーん!」
私は現実感のない悪夢を見ているような気持ちで、うぉーんうぉーんと泣く厨を見つめていました。
結局、私はその場を一旦引いて部屋を出て
(部屋の中に厨を1人にすることは危険だと頭では判っていましたが)
外から携帯で警察に電話。
10分ほどして駆けつけてきた警官に引きずられながら厨は警察に連れていかれました。
最後の最後まで泣き叫び、
「○○さんと一緒に暮らすの〜!!」
と人のPNを連呼していたのが激痛……
騒ぎを聞きつけてきた近所の方にもの珍しそうな目で見られたのが本当に痛かったです……(涙)
その後、少し休憩した後に警察に行き、そこで事情を聞いて厨が私のところに押しかけてきた理由が判明しました。
厨は父親と2人暮らしなのですが、その父親に海外への転勤の話が持ち上がったとか。
その話が本決まりになれば、もちろん厨も父親と一緒に海外に引越しです。(論丼だそうです)
最初は針ーの国だと喜んでいた厨ですが、そのうちに海外に行けば日本のアニメも見れないし
イベントにも行けなくなると気づいて大パニックになったそうで。
そんな厨が思い出したのは、私が3年前に前ジャンルで発行した同人誌。(今は私も厨も別ジャンルです)
私はその本のフリートークで、私が子供の時に米の国で2年程過ごしたことを
ネタとして取り上げて、
「米の国は楽しかったけど、でもやっぱり日本の方がいい。アニメはこっちの方が面白い」
みたいなことを書いていたのです。もちろん語尾に(笑)とかつけて、本人はネタのつもりだったんですが。
厨はそれを思い出し、
「○○さんは外国で日本のアニメが見れなくて辛い思いをした」
↓
「だったらきっと私の今の切ない気持ち(藁を判ってくれるに違いない」
↓
「だったらきっと一緒に住んでもいいといってくれるに決まってる」
と、どう突っ込んでいいのか判らない脳内三段活用で襲撃に至ったとか。
幸い厨父は普通の人で、警察の知らせで駆けつけてきて私に深々と頭を下げてくれました。
被害のほとんどないので(心配した窃盗はありませんでした)処分は厳重注意だけになりましたが、
今後一切私には近づかないように、とそれだけは厨と厨父に警察立会いの上で誓ってもらいました。
その時の厨の不満げな態度が気がかりでしたが。
そして今日。会社から帰ってきてメールチェックすると、しっかり厨からメールが。
厨語炸裂で解読に時間がかかりましたが、要約すると
「パパが論丼に行くのが嫌なら転勤は断ると言ってくれました。
ラッキーこれでイベントにまた行ける〜(はぁと)」(いいのか?栄転らしいのに)
「これも○○さんがパパを説得してくれたからで〜す。感謝☆」(説得なんかした記憶ないぞ)
「今度のイベントにも行きますんで挨拶に行きま〜す。ジャンル違いますけど新刊くださいね〜」
……お前、一体あの時何を聞いていたんだと小一時間(以下略)
つーか買いますね、じゃなくてくださいね、なのかそうなのか。
で、つい先ほど
「来るなボケカスもう顔も見たくない。今度来たら今度こそ法に訴えるから覚悟していやがれゴルァ(゚д゚)」と
いう内容をオブラートで包みそこなった返事を送りました。(自分も厨だ…)
そして明日にでも警察にこのメールをプリントアウトして持っていって、
警察から厨父に訴えてもらおうと思っています。
これでおそらく終わりになるとは思いますが、また何かありましたら報告させていただきます。
というか終わってお願い……(泣)
ちなみに厨の今のジャンルは、最近リメイクされた9人の改造人間のようです。
うぉーん泣きの時に4番めのドイツ人と9番目の主人公の名前を連呼していました。
私もリアル工房の時に過去作でファンだったので、
非常にもにょってしまいました……該当ジャンルの方はお気をつけください。
ではこれで名無しに戻ります。
516 名前:105 投稿日:02/04/03 22:24 ID:ifHXhqJT
105です。プチネタですがご報告させてください。
今日の朝、フレックスを使って出社時間を遅らせ、警察にメールのコピーを手渡してきました。
私から直接連絡は取りたくないので、それらからくれぐれも厨と厨父に厳重注意をお願いします
と先日の警官に頭を下げてまいりましたが、ちゃんと連絡を入れてくれたみたいで、
つい先ほど携帯の方にさっそく厨父から謝罪の電話がありました。
二度とそちらに娘は一切近づけないと謝りながらも、
「母親がいなくてついつい甘やかして育てた」
という免罪符のようなセリフを20分ほどの電話で何度も繰り返してくるのにちょっともにょり。
「甘やかしている自覚があるなら、今からでも厳しくしつけなおして欲しい」
と、今思えば非常にえらそうなことを言ってしまいましたが、返事は沈黙でした。
それでさらに苛立ってしまい、つい
「娘の我侭に振り回されて仕事をおろそかにするのはどうかと思う。本当に娘の将来を思うのなら
娘が何を言おうと論丼だろうとどこにだろうと連れて行くべき」
とかなり出すぎたことを言ってしまいました。
人の家庭の事情に口をはさみ過ぎですね、私も厨です。
でも、かの国に住む方々には申し訳ありませんが、出来ましたらもう二度と
近づいてこれないように、遠いところにとっとと行って欲しいというのが本音です……
ちなみに厨父が
「人様の家に無断で入り込むのは犯罪だ」
と厨に説教したところ、
「窃盗や暴行目的ならそうだけど、私の場合は悪意なんて全然ないし、
あくまで好意からなんだから罪になんてならないよ〜だ」
とナチュラルに笑いながら返されたとか。
それを聞いて、厨父は(私の育て方はもしかしたらどこかで間違ってしまったのかもしれない)
と思われたそうですが、少々気づくのが遅すぎたんじゃないかと小一時間(以下略)